Period.ユーザーインタビュー#1
Period.のショーツと出会ってから女性のカラダへの向き合い方や生理との付き合い方に変化があったというチェルシー有彩さん。どのような変化があったのかをはじめ、チェルシーさんの女性のカラダの周期や生理との付き合い方をインタビューしてきました。
上野 チェルシー 有彩さん
アメリカ生まれ、元Shopify第一号日本社員。現在はフリーランスで新規事業の立ち上げやサービスの海外展開、海外サービスの日本展開などに従事。現在興味のあることは、教育と女性のキャリア支援。世界のどこにでも出没する、フレンドリーな実業家になることが夢なのだそうです。
吸収ショーツを知ったきっかけを教えてください
有彩さん:第二子を出産していた先輩が布ナプキンを使いはじめていたと聞いたことがきっかけで、紙ナプキンやタンポンではない製品に興味を持ちはじめました。同じタイミングで、Femtechという言葉を耳にするようになりTHINX(シンク)について改めて知る機会も増えていきました。これが私と吸収ショーツとの最初の出会いです。
一度使ってみようとオンラインストアを訪れた際、欧米だからこそのサイズ展開の多さにどれを選ぶべきなのか、吸収量がタンポンの本数で表記されていて、普段タンポンを使用しない私には選び方が難しく、購入するまでに時間がかかったのを覚えています。
実際にショーツを使用するまでに不安などはありましたか?
有彩さん:特に抵抗感や不安はなかったのですが、生地が分厚く初めて履いた時には少しオムツのような感覚が否めませんでした。また、それぞれの吸収量の種類によって使い分ける必要があったのだと思うのですが、最初はそれがよく分からないまま使用してしまい、長時間使用した際にはソファーに漏れてきてしまったこともあったりで、ショーツ選びには苦戦しました。
そんな時にアップデートされたPeriod.と出会って、デザインはいつものランジェリーのようで、着心地もよく今ではお気に入りの一枚となっています。
吸収ショーツを使用する前はどんな生理用品を使用していましたか?
有彩さん:以前は紙ナプキン一択でした。しかし、最近ではピルも服用するようになり、ほとんど使わなくなりました。
紙ナプキンは便利な反面、使用する度にゴミを出してしまうことが気がかりでしたが、吸収ショーツを使用するようになってからはゴミの排出を防ぐことができ、心まで快適で晴れ晴れとした気分になっています。。
Period.のショーツと出会って変わったことをお聞かせください
有彩さん:過去に毎月同じタイミングでパートナーと喧嘩をしてしまうという悩みを抱えていた時代がありました。その原因が薄々PMSではなかろうかと思い、、そのことをパートナーにも伝えていたのですが「気持ちを分かってほしい。」と思う反面、自分でもPMSのせいにして一方的に理解してくれというのは違うような気がしていました。そこで、人に理解を求める前にまずは自分で出来ることすべてやってみようと思いました。
そんな中でピルに出会うわけですが、当時は「だったらピルを飲んだら良いじゃない。」と投げやりに言う婦人科のお医者さんに距離感を感じてしまい、その後ピルとはますます疎遠になってしまっていました。そんなときにPeriod.のショーツやそれを取り巻く女性コミュニティの心強い仲間たちと出会い、同時に低容量ピルについての話も気兼ねなくできるようになったのです。
以前、私の生理は重い月もあり、生理痛が特にひどい時には吐き気を催してしまうこともありました。対策としてはホットヨガを始めてみたり、食事にも気を遣ったりもしていましたが、特に仕事や付き合いでそこまで気が回らないことも多々ありました。しっかりとした効果を出せずに、悪循環な堂々巡りを続けてしまっていたので、お腹が痛くなった時に薬を服用して痛みを抑えているという状況が続いていました。生理痛も薬を一度のめば、大体痛みは和らいでいました。
また、PMSという言葉は知っておきながらも、プライベートでも職場でも理解を求めようとすれば、”煙たがられてしまう”、そんな気がして「実態があるのにないようなもの」として自分自身でも扱っていたことで具体的なアクションから遠退いていのかもしれません。周りにピルを服用している友人が以外にも多く存在していることを知ってからは、種類も効用も副作用もきちんと情報収集をし、以前よりもピルが近い存在となっていきました。
今年からピルの服用をはじめて、今までデフォルトであった少し重たい感覚が嘘だったかのようにキレイさっぱりなくなり、心も身軽になりました。何もない毎日でも、ほんの少しの変化でハッピーな日々に変えていけるのだと思うと共に、生理の量が劇的に減ったのでパンツだけで過ごせるようになり、”生理の日”という憂鬱な気持ちを感じることがなくなりました。
ご自身の生理との付き合い方を教えてください
有彩さん:かつては食欲やダルさなど、生理周期によるホルモンバランスに振り回されていたのですが、低容量ピルを服用するようになってからは生理周期がきちんと把握できるようになったので、今では「今はこのフェーズだからこんな気分なんだ」と心の変化も冷静に自分で受け入れ、自分に優しくできるようになりました。
また、コロナ渦で夜の付き合いも整理され、就寝するまでに家で過ごす時間が圧倒できに増えたことから、睡眠を意識するようになり、アロマやサウンド、そして、リラックスできる空間づくりをしています。生活のなかで様々なことがコントロールできることを実感し、無理を強いてやる気を出すのではなく、自分が居心地良く集中できる環境づくりに意識を向けることができるようになったなと感じています。
友人とも実践してみて良かったことを気軽に共有し合えるようになりました。最近周りで妊娠して、出産した友人も増えてきたこともあり、より女性のカラダの変化やホルモンとの関わり方について話す機会も増えています。
ピルについては、今まではわざわざ話ような話題ではありませんでしたが、話してみると意外と身近な友人も長年ピルユーザーだったりと、驚いたことも多くありました。まだまだネット上では女性のリアルな声を伝えている情報が少ないので実体験を友人と気軽にシェアできたり、相談できる関係を広めていきたいと良いと思っています。
これから挑戦したいFemtechの商品やサービスはありますか?
有彩さん:性別にかかわらず、すべての人が男性ホルモンと女性ホルモンを持ち合わせています。ピルの種類によっては女性ホルモンを増やし、男性ホルモンが減らす働きをするものもあるとのことで、日頃から男女ともにホルモンが与える影響やそのバランスにももっと意識を向けられるサービスや仕組みがないのかと興味を持っています。
また、もう一つは商品やサービスではないのですが、女性目線で性について気軽に語る機会を増やしていく活動に興味を持っています。以前訪れたスペインの首都マドリードで『Time Out』という情報誌を偶然見かけたことがありました。オシャレな表紙を眺めていると、よくよく見るとそれは女性のカラダをモチーフにした大胆なイラストでした。でもそれはまったくいやらしくなく、街中にそれが置かれていることに度肝を抜かれました。本の中の記事でも、女性目線で作られらオシャレなセルフプレジャーグッズが特集されていました。むしろなぜ隠す必要があるのか、女性のヘルスケアにも必要な要素の一つという風に気さくでオープンに語られていて、ビジュアルを含めて一貫してとてもオシャレでした。日本での18禁のイメージとはまったくかけ離れていました。
少子化も進み、日本ではセックスレスとなる夫婦の割合も多い一方で、アダルト業界の発展は世界でもトップクラスという矛盾に違和感を感じてきました。タブー視されてきた性の話題も「もっとオープンに話し合って良いんだよ」というカルチャーを発信していきたいと思っています。自分のカラダを知る過程と同じように、相手についても知る。女性の声、その他の少数のジェンダーの声も含めて、それらを世の中にもっと循環させていくことで誰かの声なき声も代弁していけるのかなと思っています。パートナーシップの形は一つではないにしても、心もカラダも、女性ならではの生理ついても、誰もが安心して話していける、そんなパートナーシップを人々が持っていけるような社会を作っていけたら嬉しいです。