Period.オリジナルショーツのこだわり

Period.オリジナルショーツのこだわり

 

 ここ最近、多くの吸収ショーツブランドが日本に誕生しています。ひと言で「吸収性ショーツ」と表してもブランドによって特徴は様々。今回はPeriod.のプロダクトについてお話ししようと思います。

 

-------------------------------------------

▼目次

1、開発でこだわった3つのこと

2、14枚のサンプルを経て今のかたちに

3、Period.の特徴はクロッチの技術

-------------------------------------------

 

 

1、開発でこだわった3つのこと

 

 前回のブログで記述した通り、Thinxとの交渉の決裂によりPeriod.のオリジナルショーツを制作するに至ったのですが、このような商品を日本で製造しているメーカーはほとんどなく日本国内で引き受けてくれる工場があるのかが未知。
 Googleでひたすら関連ワードを入力しながらピックアップを進め、一件ずつコンタクトを取りながら、できるorできないを確かめてまわり「できる」と回答をもらった唯一の会社と商品づくりをはじめました。


 わたしは新卒からベンチャー企業に勤めていたので、製造についてや繊維についての知識は0という状態でした。そもそも、吸収性のあるショーツがなぜ吸収できるのか、漏れずにホールドしておけるのかなんて知る由もなく、生地についての知識もありませんでした。
 なので、当初は先方の言っていることがあまり理解できていなかったと思います。ただ、作りたいもののイメージだけは頭にあって、それをひたすら可視化させ共有していくことを続けました。


 今回の商品でこだわったことは3つあります。

1、Thinxをアメリカ国内で買う価格帯と同じ金額で提供すること

2、極力シンプルなデザインにすること

3、そのデザインの中で最大の吸収率を確保すること


 まず価格についてですが、日本からたった1枚を買おうとしたとき当時は¥5,000〜という金額でした。アメリカにいたら¥4,000で買えるのに日本にいたら¥1,000も高い、輸入販売をしているところでは¥10,000近い金額で設定されていて、とてもこの金額では多くの人に快適を体験してもらうのは不可能だと感じていました。同等の価格でそれ以上のクオリティを発揮することを目指し開発を進めました。


 デザインのシンプル性については、以前からサニタリーショーツの可愛らしいデザインに疑問を持っていました。手持ちのブラジャーに全くマッチしないあのチグハグ感が生理でイライラしているときに更に追い打ちをかけてくる。。どうして生理のときは下着でも屈辱を感じないといけないのかとずっと思ってきました。なので、皆さんのお手持ちのブラジャーと合うような無駄のないシンプルなデザインで、さらに身につけたときに身体がキレイに見えるカッティングを施しています。


 最後の吸収力については、上記のデザインを施すなかで他社と同等の吸収力は必須。さらに吸収のされ方や漏れにくくするための構造を研究し試作を重ねていきました。

 

 

 

2、14枚のサンプルを経て今のかたちに

 

 

 生地の種類やレースの柄を選ぶのは楽しそうに思えますが、見本で見たときとパンツとして仕上がってきたときで全然見え方が違い、パンツづくりの奥深さを感じました。良かれと思ってやったことが裏目に出たり、期待したものが仕上がってこなかったり、気の遠くなるような思いを何度もしました。価格の都合もあったのでその中でできるMaxを目指して制作したサンプル数は14!クロッチの構造、レースの違いやシルエットまで様々なパターンを試しました。

 

 サンプルを試せるのも生理の5日間だけなので、自分で試すのはもちろん周りに協力してもらいながら吸収性やはき心地を確認しました。生理がくるのが待ちどしくて、自社のサンプルだけではなく他社の製品も試したかったので、「もっと生理くればいいのに」と思うときもあったほどです。



 吸収機能のある股の部分はクロッチと呼ばれているのですが、その幅、素材や構造の違いでざっと並べてみてもこのような違いがあります。どうしてもクロッチの色は血の色が分かりにくい黒にしたかったので、染色すると吸収性が落ちてしまったり、周りに防波堤のような枠を付けたらより漏れを促進してしまったり、試してみるまで分からないことが沢山ありました。

 

 

 

3、Period.の特徴はクロッチの技術

 

 

 このように多くのサンプルを制作しながら導き出したのが現在販売している商品です。



構造についての説明が分かりにくいと思いますので改めて解説をすると、

①スムース・・・ベビー服や子供服などにも使われている、伸縮性のある柔らかい生地

②メッシュ・・・通気性をよくする素材

③吸収帯・・・水分を吸収することができる生地

④防水布・・・水分を外に漏らさないようにする生地

⑤2WAY・・・伸びの良いストレッチ生地


⑤の2WAYはパンツのボディ部分(本体)で使用されているので、ワンサイズながらに多くのお尻にフィットし締め付け感が少ない仕様になっています。また、スムースと呼ばれる肌触りの優しい生地が肌に触れるので、ふんわりとしたはき心地が実現できました。


 クロッチの構造は上記の5枚が重ねてあるだけなので、本当に漏れないのか?と疑問に思う方もいると思います。Period.の漏れにくさ最大の特徴が真ん中にあるステッチ、真ん中部分に2本のラインを入れ中心での吸収を促すことで、水分の拡散を防ぎ漏れを防止することに成功しました。

 

 

 吸収ショーツの漏れは真下への水分透過ではなく、ワキからの漏れが主な原因です。クロッチの外側と太ももの付け根の隙間から漏れだすことが多いことが判明したので、なるべく外側へいかないように真ん中にステッチを入れ、クロッチの幅を絶妙に調整したものがPeriod.オリジナル商品として販売されています。

 

 

 それぞれのブランドの特徴や違いを知って自分に合う商品を見つけてもらえたら、きっともっと生理が快適になると思います。今回このブログを通してPeriod.のこだわりや研究の成果を知っていただけたら嬉しいです。
 わたしは自分が試して良いと思ったものしか人におすすめしないがモットーなので、自社の商品は自分が納得するまで探求し続けていきます。
(現在開発中の新商品もお付き合いいただいているメーカーさんには多大なる感謝です。。)


 最後に、ここ最近は梅雨らしい天気が続いています。ジメジメとする季節、汗をかく季節にもPeriod.の商品は吸収、吸湿ができるので相性が良いんです。既にお持ちの方は生理ではない日も試してみてください!

 

シンプルで履き心地の良さを追求したPeriod.のショーツ。
漏れを気にせずに過ごしてみませんか